2024年5月28日 12時51分
4月30日には電車で2時間半、かつてポーランド王国の首都として栄えた
歴史ある街クラクフにやって来ました。見渡す限り、中世の
美しい街並みがそのままに残るクラクフは、観光地としても
有名であるからか、中央市場広場は多くの人で賑わっていました。
大きな聖マリア聖堂が印象的でしたが、他にも様々な教会が至る所にありました。
クラクフに来て2日目にはヴィエリチカ岩塩坑に訪れました。
深さ327メートル、全長300kmの岩塩採掘場は、圧巻でした。
と比べて涼しく、もちろん地下ですから暗い中でしたが、
白い岩塩が暗闇にとても映えていました。特に地下宮殿では、
シャンデリアや彫刻、礼拝堂など、全て塩でできているとは
思えないほど、繊細かつ壮麗な造りに感動しました。
また、2日目の午後には日本美術技術博物館、通称マンガミュージアムを
訪れました。ちょうど、歌川広重の作品が展示されており、東海道
五十三次やその他多くのレパートリーがあり、じっくりと鑑賞し、
なんだか日本にいるような感覚になりました。滞在先のホテルに
戻る前に、中央市場の周辺を馬車で1周して、日の入りと共に
美しい街並みに浸りました。
2024年5月27日 12時44分
午後は、ポフシン植物園を訪れました。5年前に日本さくらの会主催の
フレンドシップエクスカーションでこの地を訪問し、さくらを植樹したそうで、
元気に緑の葉をつけていました。また、同じ年に日本とポーランド国交樹立
100周年を記念し、秋篠宮皇嗣同妃両殿下の植えられたジュウガツザクラが
令和桜庭園と名のつく広大な庭園に立派に枝を伸ばしていました。
日本とポーランドを繋いだ桜を目の当たりにして、心が温かくなりました。
その後、植物園の方が1番の見所であるツツジのトンネルに連れて行って
下さいました。鮮やかなオレンジや紫、黄色、赤の色とりどりのツツジに
囲まれて、その幻想的な空間と青空とのコントラストの美しさに魅了
されました。植物園の方が是非と仰って下さったので、ゲストブックにも
メッセージを書かせて頂きました。大変光栄なことで、私にとって
かけがえのない思い出となりました。
今日でワルシャワ最後の日と思うと、今までの活動を思い返して
とても名残惜しい気持ちになりました。またもう一度会いたい人、
戻って来たいと思う場所がたくさんできました。ワルシャワでの
活動は私の人生にとって大切な宝物です。
2024年5月25日 12時43分
4月29日本日が最後の公式活動です。
午前中はワルシャワの歴史深い高校を訪れて、さくらについてのレクチャーと
狂言の祝言小舞などを披露し、生徒の皆さんと交流しました。とても熱心に
話を聴いてくださった生徒の皆さんから、たくさんの質問されました。
さくらの女王の活動や、振袖について、日本文化にも多くの生徒さんが
興味を示して下さいました。特にポーランドでも日本のドラマやアニメは
親しまれているようで、日本のサブカルチャーのインパクトに驚かされました。
また、和食や和菓子など日本の食べ物や、観光スポットについての話もはずみ、
日本にいつか訪れたいと言ってくれる生徒さんもいらっしゃって、とても
嬉しかったです。
交流した高校生の皆さんからポーランド語での挨拶や、簡単なフレーズを
教えて頂いて、一緒に言語や文化を共有したことで、より深くお互いを
理解する一歩になったと感じました。とても和やかな笑顔あふれる時間となり、
この機会をお作り頂いた先生や生徒の皆さんに心から感謝しています
公式行事を終え、有名なショパン像のあるワジェンキ公園に向かいました。
美しい日差しに照らされた鮮やかな緑が、公園に入った瞬間に私達を
出迎えてくれました。毎年夏には、ショパン像のある広場でピアノ
コンサートが行われるそうです。想像以上に大きいショパン像の隣で
記念撮影をして、公園を少し散策しました。
ポーランドでの振袖は今日が最後だったので、ワルシャワさくら財団の
バビック氏が、振袖姿の私を公園のあちこちで沢山写真に収めて下さいました。
2024年5月22日 10時59分
4月28日、今日はワルシャワから電車で1時間ほど移動し、ログフにある
生命科学大学の植物園を訪れました。植物園に着くと、まさに森そのもの
というような雰囲気で、背の高い深い緑の木が生い茂っていました。
植物園の所長さんと職員の方が迎えて下さり、早速散策に出発しました。
職員の方はカエデの専門家で、日本にも何度か調査や学会などで
いらっしゃったそうで、その思い出話と共に、日本とポーランドの
カエデの違いなども教えて下さいました。到着してすぐは背の高い
樹木が印象的でしたが、中に進んでいくと、様々な種類の花々も
咲いていました。フジの花やライラック、もちろんさくらもありましたが、
今年は例年に比べて早く咲いてしまったそうで、葉桜を楽しみました。
面白い構造を持った植物や絶滅危惧種も大事に保護され育っていて、
実際に見て、触れて、ポーランドの植物のみならず世界の植物を
知ることができました。
散策の後は、植物園に併設されている寮で美味しいポーランド料理の
昼食を頂きながら、ポーランドの自然やさくら、また所長さんの
狩りの話など、新鮮で興味深いお話をたくさん聴くことができました。
一つ一つ丁寧に説明をして下さった職員の方と所長さんに感謝し、
記念にカラフルな植物図鑑を頂いて、園を後にしました。
午後は日本語学校「さくら」の先生方と一緒に、ポーランドで
オリジナルの日本料理レストランを営む女性の元を訪れました。
天ぷらや唐揚げ、カレーやうどんなど日本を思い出すメニューが
たくさんありましたが、ポーランドの人に合うよう味付けや食材が
工夫されていて、新しい日本食を味わうことができました。
明日のイベントに向けてエネルギーを蓄えられる良き1日となりました。
2024年5月20日 12時31分
4月27日、今日は待ちに待ったポル・モコトフスキ公園でのワルシャワ市と
ワルシャワさくら財団主催「第一回ワルシャワさくら植樹式」です。
天気にも恵まれて、心地よい青空に公園の豊かな緑がとても美しい日になりました。
植樹式の場所に向かうと、多くの人が集まって下さっていました。日本のおにぎりや
餃子、大使館からもスイーツの出店が出ていて、さくらだけではない多くの
日本文化を感じられるイベントになっていました。
日本大使やワルシャワ副市長、公園の園長、ワルシャワ市職員の方、
お集まり頂いた皆さんにご挨拶をして、記念すべきこの日を皆で祝いました。
植樹には多くの方がご協力くださり、老若男女でスコップを持ち、土をかけ、
水をやり、十数箇所にさくらを植えました。ワルシャワさくら財団のバビックさんは
この植樹が念願だったということで、たくさんの方の思いと協力があって
ポーランドの地に新しいさくらの命が芽生えるのだと心が暖かくなりました。
また同時に、この記念すべき第1回の植樹に携われることを誇りに思いました。
そして何より、集まって下さった多くの方が日本語で話しかけて下さったことを
大変嬉しく感じました。ポーランドでもさくらや日本語、様々な日本文化が
愛されていることを肌身で感じました。さくらを通じて国境や年代や性別を
超えて素敵な交流ができると知れたことは大変な喜びでした。
皆さんと出店のおにぎりやスイーツも楽しみ、日本の味を思い出しながらも、
ポーランドの食文化と融合したバラエティの豊富さにも驚きました。
公園に訪れた多くの人が笑顔で日本のさくらや文化を楽しんで下さったおかげで、
私も心の底から笑顔になれました。今日出会ったすべての人に感謝すると共に、
今日感じた喜びや感動全てを大切な思い出としていつまでも残しておきたいと
思いました。今日植えた桜が、末長くポーランドの人々の心を癒すものとなるよう
祈っています。
植樹式が終わり、夜はバビックさんの経営する日本語学校「さくら」の先生方と
夕食をご一緒しました。その後、サスキ公園を散策し無名戦士の墓を訪れました。
この墓を守る衛兵と灯り続ける炎は、戦死者に対する人々の敬意を象徴している
ようで心打たれました。ポーランドの至る所に歴史を感じさせるモニュメントが
残っており、道を歩くだけでもたくさんの気づきが得られます。深い歴史を持つ
ポーランド・ワルシャワという街は私に様々な感覚を与えてくれる特別な街になりました。